共同研究

【H31年度共同研究班】ゲストハウスを拠点とした外国人観光客とコミュニティ交流による地域社会の未来像

研究テーマ

研究の目的及び意義

平成31年度 共同研究班
代表者 兵庫県立大学           中尾 公一 准教授
構成員 流通科学大学 山川 拓也 准教授
研究の目的及び意義

 

子高齢化社会を迎えるにあたって、観光振興を基軸にした地域づくりの必要性だけではなく、「観光立国」(引用)をもとに新しい地域文化を創造していくことが求められている(石森,2008)。しかし、神戸市のインバウンド観光は、京都市や大阪市と比べて伸び悩みを見せ(2017年の三菱総合研究所のアンケート調査結果)、平成29年度の消費額についても平成26年度との比較で約2割減少している(産経新聞2018年2月12日付記事)。神戸に在住し、外国人観光客をガイドした経験のある外国人実務家達は、日本人と同様の体験ができることの重要性を指摘している(2019年6月14日、神戸起業操練所:KOBEインバウンドTALK)。ところで、2015年8月時点でのゲストハウスの数は、京都府(82軒)、大阪府(25軒)に比べて、兵庫県は9軒に留まる(松原,2016)。ゲストハウス経営者は、自らの海外経験を元に人や情報、地域社会が交差する場を作りたいとの動機からも開業し(石川,2013:村上,2018)、ゲストハウスは休息だけでなく、人をつなぎ、異日常、巡りの場として機能し(林・藤原,2015)、宿泊者が地域の人々がともに食事(石川,2011)やコミュニケーション(石川・山村,2014)をとる場となっている。これまでに我々は時折、ゲストハウスが外国人観光客と地元コミュニティとが交わるきっかけを提供する様子を目にしており、ゲストハウスが媒介となる新たなコミュニティ形成や既存コミュニティの活性、さらには地域文化の創造に貢献できるのではないかと考えた。
本研究は、ともに海外在住の経験を有し、学園都市を拠点とする2名の研究者の専門分野(コミュニティ形成=中尾、観光マーケティング=山川)から、ゲストハウスがコミュニティ形成や活性化に果たす役割につき、京都・大阪・広島・福岡などのゲストハウス関係者やコミュニティ関係者などからの論理探索的なインタビュー調査を行う。その結果を踏まえ、ゲストハウスを拠点とした外国人と地域社会とが交わる未来社会の姿を提示するとともに、低迷する神戸市のインバウンド観光に示唆を与えようとするものである。分野から報告を行い、討論の場を設けてきた。
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